食品工場の品質保証はきつい?4年働いて感じた大変なこと【体験談】

仕事内容

「食品工場の品質保証ってどんな仕事?」

「製造より楽そうだけど、実際はきつい?」

品質保証への就職や異動を考えていると、仕事内容だけでなく、大変な部分も気になりますよね。

私は新卒で食品メーカーに入社し、製造部で6年間働いたあと、社内公募を利用して品質保証部へ異動しました。

現在は品質保証部4年目で、主任として働いています。

製造と品質保証の両方を経験して感じるのは、大変さの種類がまったく違うということです。

製造部では体力的な大変さを感じることが多かったのに対して、品質保証では細かな確認や判断、人との調整に大変さを感じることが増えました。

この記事では、私が実際に品質保証で4年間働いて「これはきついな」と感じたことを紹介します。

※品質保証の仕事内容は会社によって大きく異なります。この記事では私が食品メーカーで実際に経験した内容をもとに紹介します。

ちまき
ちまき

こんにちは!

食品メーカー勤務10年目の

ちまきです。

この記事は実体験をもとに執筆しています。

▶プロフィールはこちら


食品工場の品質保証は何をする仕事?

品質保証の大きな役割は、お客様に安全な商品を届けられるよう、工場全体の品質を守ることだと私は考えています。

私の職場では、

  • 製品の検査
  • 原材料の検査
  • 衛生状態の確認
  • 製造現場の確認
  • 品質トラブルへの対応

など、さまざまな業務があります。

製造部で働いていた頃は、自分が担当している製造工程を見ることが中心でした。

品質保証へ異動してからは、工場全体を見る機会が一気に増えました。

食品製造では衛生管理の実施状況を記録・保存し、必要に応じて検証や見直しを行うことも求められています。厚生労働省もHACCPについて、原材料の入荷から製品の出荷まで危害要因を管理して安全性を確保する仕組みと説明しています。

ここに「品質保証部の仕事内容」のブログカード


私が品質保証で「きつい」と感じること3つ

① 細かい作業がある

品質保証部門へ異動してきつかったことの一つが、想像以上に細かいものを見る仕事があることです。

検査によっては、「何マイクロ」という非常に小さな世界を扱います。

原材料などを顕微鏡で確認することもあり、

「これは何だろう?」

「いつもと違うものではないか?」

と細かく確認していきます。

製造部にいた頃とは、集中力の使い方がまったく違いました。

製造では機械を動かしたり工場内を歩いたりと、体を使う場面が多くあります。

一方、品質保証では小さな違いを見逃さないために集中し続けることがあります。

目も疲れますし、集中力も必要です。

食品では、その小さな異常が品質上の問題につながる可能性があるからです。

品質保証へ異動する前は「検査=決められたことを確認する仕事」というイメージもありました。

実際にやってみると、

細かく見る→違和感に気づく→それが何なのか考える

ところまで必要なのだと感じました。

細かい作業が得意な人には向いていますが、大雑把に仕事を進めたい人には大変かもしれません。


② 社外の人とのやり取りがある

品質保証は、工場の中だけで仕事が完結するとは限りません。

私が製造部で働いていた頃と比べると、社外とのやり取りが発生することも大きな違いでした。

品質に関する仕事では、状況を正確に把握して、相手に伝わるように説明しなければならない場面があります。

ここで難しいのが、

「たぶん大丈夫だと思います」では済まないこと。

品質に関する話なので、

「何が起きたのか」

「どこまで確認したのか」

「問題があるのか、ないのか」

などを整理して伝える必要があります。

実際、食品メーカーの品質保証では、品質問い合わせへの回答、規格書の作成、監査対応など、社外とのコミュニケーションを伴う仕事もあります。

私はもともと営業職を志望していたくらい人と話すことは好きです。

それでも、品質に関する社外対応は普段のおしゃべりとはまったく別物だと感じます。

会社の品質を代表して話しているような緊張感があるからです。

製造部では「自分の担当工程をきちんと動かす」ことに集中する場面が多かったのに対して、品質保証では正確に確認し、それを人に説明する力も必要になりました。


③ 製造部から嫌われる立場になることがある

個人的に、これが品質保証の難しいところだと思っています。

品質保証は、製造現場に対して

「ここを直してください」

「この状態ではダメです」

「もう一度確認してください」

と指摘しなければならないことがあります。

当然ですが、製造部の人たちも一生懸命働いています。

忙しいときに品質保証から細かいことを指摘されたら、

「また品質保証が言ってるよ……」

と思われることもあります。

場合によっては、嫌われ役になることもあります。

私は製造部で6年間働いていたので、両方の気持ちが分かります。

製造側にいた頃は、

「これくらい大丈夫じゃない?」

「忙しいときにそこまで言わなくても……」

と思う気持ちもありました。

ところが品質保証側になると、見え方が変わりました。

品質保証が「まあいいか」と見逃してしまった結果、品質トラブルにつながれば、お客様だけでなく製造現場にも大きな影響が出ます。

だから、言いにくいことでも言わなければならない。

これが品質保証の難しさです。

私は品質保証の仕事を、

「製造部の間違いを探す仕事」ではない

と思っています。

目的は同じで、安全な商品をお客様に届けることです。

だからこそ、ただ

「ダメです。直してください」

と言うのではなく、

「なぜ直す必要があるのか」

まで伝えることを大切にしています。

製造部で6年間働いた経験は、この部分でかなり役立っています。

現場の大変さが分かるからこそ、製造側の事情を理解しながら、それでも品質上譲れないところは伝える。

このバランスは、今でも難しいと感じます。


製造部と品質保証、どっちがきつい?

両方経験した私としては、

「どちらが楽」というより、きつさの種類が違う

というのが一番近いです。

製造部では、

体力・スピード・機械トラブル・製造時間

などに大変さを感じることが多くありました。

一方、品質保証では、

細かな確認・判断する責任・社内外との調整

という別の大変さがあります。

製造部から品質保証へ異動すれば「現場から離れて楽になる」とは限りません。

ただ、私は品質保証へ異動してからのほうが、自分には合っていると感じています。

小さな異常に気づいてトラブルを未然に防げたときに、大きなやりがいを感じるからです。

ここに「製造部と品質保証部の違い」のブログカード


それでも私が品質保証を続けている理由

大変なことを3つ紹介しましたが、私は品質保証へ異動したことを後悔していません。

むしろ製造部で6年間働いたあとに品質保証を経験したことで、食品工場を見る視点が大きく変わりました。

製造部にいた頃は「商品を作ること」が仕事の中心でした。

品質保証では、

「この商品を本当に出荷して大丈夫なのか」

「この状態を放置したら何が起きるのか」

と考えるようになりました。

特にやりがいを感じるのは、異常に早く気づき、品質トラブルを未然に防げたときです。

何も問題が起きなければ、品質保証が何をしたのか表からは分からないこともあります。

それでも、

「何も起きなかった」という結果を作ること自体が品質保証の仕事

なのだと思っています。

細かい検査も、外部とのやり取りも、製造部への言いにくい指摘も、最終的には安全な商品を届けるためにつながっています。

そう考えられるようになってから、私はこの仕事にやりがいを感じるようになりました。


まとめ|品質保証は「楽な部署」ではなかった

私が品質保証で4年間働いて、特にきついと感じたのは次の3つです。

  1. 細かい世界を見る作業がある
  2. 社外とのやり取りがある
  3. 製造部から嫌われる立場になることがある

品質保証へ異動する前と後では、仕事に対するイメージがかなり変わりました。

特に製造部で6年間働いてから品質保証へ異動したことで、製造側と品質保証側の両方の立場を見ることができるようになりました。

品質保証は決して「製造現場をチェックしているだけの仕事」ではありません。

細かな変化に気づき、必要なことを周囲に伝え、ときには嫌われ役になってでも品質を守る。

大変ではありますが、その分、トラブルを未然に防げたときの達成感も大きい仕事です。

品質保証への就職や異動を考えている方は、「製造より楽そう」というイメージだけではなく、こうした大変さも知ったうえで検討してみてください。

────────────────

 ✍️この記事を書いた人

 📍ちまき

 📍食品メーカー勤務10年目

 📍製造部6年→品質保証部4年

 📍現在は主任職

 食品工場のリアルを発信中🌱

────────────────